痩せるための飲み方

痩せるための飲み方

お酒は、飲みすぎが問題

 

アルコールは、飲みすぎるとさまざまな病気を引き起こします。

 

胃の粘膜を冒して胃炎を起こす。血圧を高め、心疾患を招く。アルコール性肝炎になると肝機能が低下し、さらに、肝硬変や肝臓ガンに進行する。脳が萎縮してアルコール性痴呆になる。カルシウム代謝に影響を与えて骨粗鬆症にもなりやすくなります。

 

アルコール1グラムのエネルギーは7キロカロリーで、脂肪1グラムの9キロカロリーと比べても大差はないために、お酒を飲むと太りやすいというイメージをもたれがちです。しかし、アルコールというものは水と二酸化炭素に分解されやすい性質があるので、アルコールを飲んだだけでいきなり太ってしまうということは実際には考えづらいのです。

 

ただし、あくまでも飲みすぎないということが前提です。

 

仕事が終わって会社を出れば、居酒屋に立ち寄って、とりあえずはビールで乾杯という人も多いでしょう。「自分はビールが好きなので、太鼓腹になるのも致し方ない」とあきらめてしまっている男の人もいます。ビール腹という言葉も、ビールはカロリーが高いという思い込みから生まれたのでしょうが、それは間違いです。100ccで比較すると、ビールは約40キロカロリーであり、20度の焼酎は約110キロカロリーなのです。つまり、ビールは焼酎の約3分の1のカロリーであり、驚くほど低いのがわかります。

 

それなら、ダイエット中でもビールなら飲んでもたいした影響はない、というわけにはいきません。

 

お湯割りや水割り、あるいはロックでちびちびと飲む焼酎と、ジョッキやグラスでごくごくと飲むビールとでは、ペースや量は比べものになりません。カロリーがビールの方が低いとはいっても、飲む量が多いのであれば太ってしまいます。さらに、ビールには炭酸があるため、食欲が増してしまいます。ビールを飲みながら食事をすると、つい食べすぎてしまうのはそのためです。

 

とくにビールや日本酒に含まれる糖質(炭水化物)は、消費しきれないと脂肪になって蓄積されてしまいます。飲みすぎということは、だらだらと食卓に居座って、おつまみを口に入れ続けているわけですし、酔えばなおさら食べる量をコントロールするのはむずかしくなり、エネルギーの摂取量は増えてしまいます。これが、ビールで太る原因です。

 

飲み過ぎは太るばかりではなくアルコール依存症に

 

飲みすぎはまた、アルコール依存症に進行します。

 

全国調査では、日本におけるアルコール依存症の人は約82万人。軽症乱用者を含めアルコール大量飲酒者(純アルコールに換算すると一日150ミリリットル以上)の数は、全国で約227万人と推計されています。これは飲酒人口の約3%にあたります。

 

アルコール依存症の治療法は、断酒です。

 

軽度のうちにお酒をやめれば症状は改善しやすいのですが、重度になると家族や職場を巻き込んだ悲劇を招き、改善にはかなりの時間がかかり、一生涯の隔離生活を余儀なくされます。

 

ところがヨーロッパの国々の中で、動物性脂肪や乳脂肪の消費量が多いにもかかわらずフランス人の脳血管疾患や虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患による死亡率が低いのは、赤ワインを常飲しているからではないかといわれています。

 

赤ワインには、抗酸化作用を発揮させて動脈硬化などを防ぐポリフェノールが多く含まれています。フランス以外の赤ワイン消費国イタリア、スペイン、ポルトガルでも、同じ疾患による死亡率は低くなっています。

 

お酒はすべてだめというのではなく、摂取が適量であれば、その成分が身体によいことが証明されています。気分がよくなり、ストレスが解消され、スムーズな大間関係づくりを後押ししてくれます。

 

くり返しになりますが、飲酒で問題なのは、飲む量です。適度な飲酒の量は純アルコールで一日平均約20グラム、ビールなら中ビンー本、日本酒なら一合にあたります。一日60グラムを超えると「多量飲酒」になります。

 

太らない飲み方とは

 

お酒が好きな人にとって、この適度な飲酒の量というのは決して満足できるものではありません。一人で飲んでいるときならまだしも、接待やお付き合いの席で適量におさえるのはことさらにむずかしいことです。

 

「飲みすぎは、身体に悪い」「でも、なかなかやめられない」のジレンマに陥っている人は、お酒とどう上手に付き合っていったらよいのでしょうか。

 

 

休肝日をもうける

 

体重60〜70キロの男性が、肝臓で分解できるアルコールの量は一時間あたり6〜7グラムとされています。一般的な女性であればそれよりも少なくなるでしょう。日本酒一合、ビール中ビン一本が適量といわれるのは、その量の
アルコールであれば約三時間で分解でき、翌朝になると血中に残存しないからです。

 

アルコールを多量に摂取し続けると脂肪肝、肝炎になり、やがては肝硬変に進行し、肝ガンを発症させるといわれています。日本では、肝硬変に進行する比率はアルコール性肝炎が13%、ウイルス性肝炎が82.5%、その他4.5%になっています。

 

一回の飲む量を適量におさえることができなければ、一週間に一日、できれば二日続けて休肝日をもうけることです。毎日お酒を飲んでいるのでは、お酒は「百薬の長」にはならないのです。

 

 

お酒の買いおきをしない

 

お店で飲む場合は、帰宅することも考えて飲む量をひかえようとするでしょうが、くつろげるわが家では、あとは寝るだけ、ついだらだらと飲み続けてしまいがちです。

 

わが家での過飲を防ぐにはどうしたらよいか。その答えは、お酒の買いおきをしないこと、飲みたいときだけ買って帰るようにすることに尽きます。

 

お酒を飲みたくても、手許にお酒がなければ飲めません。飲もうと思えばすぐに飲めるのをじっと我慢することと、酒店の前をお酒を買わずに通りすぎるのと、どちらの我慢がしやすいでしょうか。同じ我慢なら、しやすいことをするほうがつらさも少なくてすみます。

 

その日に飲む分だけを買うようにするのは、たしかに面倒なことです。しかし、その面倒くささがプラスに働けば、休肝日をもうけやすくなり、飲む量も自ずと減ってくるはずです。

 

 

おつまみは上手に選ぶ

 

仕事を終えて、きちんと腹ごしらえをしてからお酒を飲みはじめるという人は、ほとんどいません。お酒好きには、お腹がいっぱいになったら、お酒がまずくなるという人さえいるほどです。

 

しかし、空きっ腹でお酒を飲むと、胃や肝臓への負担になりますので、食べすぎない程度に、ご飯、パン、麺類などの炭水化物をとってから飲みはじめることをおすすめします。それができなければ、牛乳を一杯飲むだけでも、胃の粘膜を保護して悪酔いを防いでくれます。

 

お酒だけ飲んでいても何の栄養もとれませんから、栄養のバランスのことを考えて、おつまみは上手に選びましょう。とくに、良質のタンパク質とビタミンB2は、肝臓によいとされています。タンパク質はチーズ、納豆、豆腐、白身魚、卵など、ビタミンB2は納豆、枝豆、卵、豚肉などのおつまみから適量をとることができます。

 

メニューに書かれた能書きやカロリー表示は、面倒がらずにチェックし、揚げものや塩分の多いものは、極力避けます。

 

外食のメニューの選び方とお酒の飲み方は、ダイエット成功のためには、決しておろそかにできないことです。