効果がないダイエット方法3

効果がないダイエット方法3

油抜きダイエット

 

肥満は、身体に脂肪がたまることなので、三大栄養素の中で一番エネルギーが高い脂肪(油)を抜けば、体脂肪は増えにくいだろうということで行うのが油抜きダイエットです。

 

近年の健康ブームで、油で揚げていないさつま揚げやポテトチップスなど、油(脂質)をまったく使わない(ノンフライ)、あるいは油を大幅にカットした食品も数多く売られています。

 

しかし、油それ自体が悪いというわけでは決してなく、とりすぎなければエネルギーとして使われ、脂肪となって体内に蓄積されることはありません。

 

穀類や大豆などの糖質やタンパク質も、とりすぎれば体内で脂肪に変わり蓄積されます。油をいっさい抜いたつもりでも、炭水化物やタンパク質で摂取エネルギーが過剰になれば、身体の中で脂肪はつくられてしまうものなのです。

 

栄養学的には、一日に最低20グラムの脂肪をとらなければいけないことになっています。リノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸は、体内でつくられない必須脂肪酸で、これらは脂肪をとらないと不足して栄養失訓になります。魚の油には、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)など不飽和脂肪酸が多く含まれ、血中コレステロール値を下げて動脈硬化を防いでくれます。

 

また、油を抜いてしまうと、油といっしょに吸収されやすい(脂溶性)ビタミンA、D、E、Kが不足しがちになります。腹もちがよい油ものを抜くと、すぐにお腹が空いて間食したくなりますし、肌も乾燥しやすくなります。

 

油は、たった1グラムで9キロカロリーものエネルギーがあり、とりすぎを気にするのは無理もありません。しかし、一日に最低20グラムはとらなければいけないほど重要な油をいっさい抜いてしまうというのは極端で、できるだけひかえようと心がけていれば問題はありません。

 

腹筋体操ダイエット

 

腹筋体操をくり返すと、ウェストが細くなるのはたしかです。下腹が出るのは、お腹にたまる内臓脂肪の増加のためで、それにつれてお腹が押し出され、長く続くと腹筋がたるへみます。腹筋を鍛えれば伸縮性や弾性が戻り、お腹のたるみをおさえてウェストも少しすっきりします。

 

これは腹筋が引き締まったためであって、お腹についた体脂肪が減ったわけではありませんから、直接的なダイエットの効果ではありません。ダイエットの基本は、内臓脂肪を含め体脂肪を減らすことです。ダイエットによる部分あるいは局所やせは不可能ですが、とくに内臓脂肪はたまりやすく、とれやすいので、ダイエットの効果が出やすいのがお腹というわけです。したがって、内臓脂肪を減らしてから腹筋運動に進むのが正しい順序です。

 

腹筋体操がとくに危険ということはなく、続けていれば筋肉の持久力が高まって、ダイエットのための運動をしても疲れにくくなるというメリットはあります。

 

EMSベルトダイエット

 

お腹や太ももに装着してスイッチを入れるだけで、運動をしたのと同じ効果が得られるとうたったのが、EMSベルトです。電気刺激を与えることによって、実際に運動をしなくても筋肉を局所的に増強する効果があるとうたわれています。また、中にはあたかもダイエットに直接的な効果があるかのような宣伝も目につきます。

 

しかし、筋肉トレーニングが部分的に筋肉を引き締めたり増強したりすることはありますが、体脂肪を部分的に燃焼させる方法はありません。

 

さらに、EMSベルトの使用では、痛み、かぶれ、やけどなどの皮膚障害や筋肉の炎症といった事例が、国民生活センターに寄せられています。

 

また、皮膚の上から刺激を与えることで局所的にカテコールアミンが分泌され、その部分の体脂肪が分解されるという説明を見たことがありますが、自律神経の働きによるカテコールアミンが局所的に分泌されることは考えられません。仮に分泌されたとしても、そこだけに慟くことはありえないといえます。

 

また、体脂肪は、分解されるだけでは意味がなく、消費エネルギーとして使われることが重要です。体脂肪の分解で生まれた物質は、余れば肝臓で脂肪に再合成され、再び血液によって全身に運ばれてしまうからです。同様に、やせる石鹸や、塗ればやせるというクリームによっても、部分的に体脂肪を減らす効果は望めません。

 

マッサージダイエット

 

エステティックサロンというと女性専用と思われがちですが、最近では、男性のためにダイエット専門のものまで誕生して繁盛しているようです。

 

こうしたサロンでは、マッサージなどさまざまな施術が行われていますが、マッサージを一時間受けても、消費されるのはわずかに10〜30キロカロリーです。体脂肪1キ口を減らすのに7000キロカロリーが必要ですので、これでは焼け石に水といわざるを得ません。

 

マッサージによってわずかに細くなることはあっても、それは気のせい程度のものです。

 

圧迫されることでその部分の組織が一時的にへこんだり、水分が一時的に他の場所に移動したからであって、分解された体脂肪が身体から消えてしまうということはないのです。しばらく時間がたつと、また元に戻ってしまうのです。

 

マッサージなどエステティックサロンの施術は、美容効果や引き締め効果、リラックス効果を期待したものであって、体脂肪を減らす痩身効果とはまったく別のものです。

 

やせ薬ダイエット

 

肥満の人にとって、飲むだけで簡単にやせられる薬が手軽に手に入ることは、夢のまた夢です。

 

日本では現在、厚生労働省から肥満症治療薬として認可されているのは、「マジンドール(サノレックス)」という食欲抑制剤だけです。しかもこの薬は、病気の治療のために医療機関でしか処方されず、BMI35以上の重症肥満の人が3ヶ月以内しか服用できないことになっています。

 

こうしたきびしい事情のため、インターネットを通じて未認可や偽のやせ薬を入手したという事件の摘発や、服用による事故の報告が相次いでいます。

 

近い将来、食事療法と運動療法を適切に組み合わせると、一年で5%の体重減少が可能になる食欲抑制剤が、保険診療で使えるようになる見込みです。肥満症の人にとっては朗報です。

 

いずれにしても、現在日本で認可されている肥満症治療薬は、医療機関でしか入手できないマジンドール(サノレックス)だけです。とくにインターネットで、「やせ薬」と称して売られているものには、決して手を出してはいけません。